整体やマッサージは「慰安目的」で保険を使うことは法律で禁止されています。
確かに整骨院・接骨院では保険診療を行うことは可能なんですが勘違いされている患者さんが多くいらっしゃいます。
よく患者さんが言う「ここって保険使えるの?」って言うのは、「保険でマッサージできるの?」という意味がほとんどで、「マッサージ=健康」みたいなイメージが定着しています。
そもそも保険診療とは、憲法25条における「生存権」に関わる医療行為のことであり、「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とされており、生活の質(QOL)を向上させる為のものではないとされています。
ですので整骨院・接骨院で保険診療ができるのは「怪我」「骨折」などです。
転倒して足をくじいた
重い荷物を持ってぎっくり腰になった
打撲して骨が折れているかわからない
ですが、ここ最近は本当に怪我や骨折であっても患者さんに文章で通知が届く様になりました。
これが患者さんに色々な誤解を招く様になったのです。
どのような文章が届くのかと言うと、
患者さんは本当に怪我で整骨院に通ったとします。
数ヶ月後にある機関から「通われた整骨院での治療内容に関して教えてください」と、「どの部位をどれくらいの期間通われて治療しましたか?」と言う様な内容です。
こうした書面が突然患者さんに届くと「えっ??私なんか変なことしたの?」とか「悪いことしたのかな?」という様に勘違いしてしまいます。
更には、「あの整骨院、なんか変なことしているの??」と治療を行なった整骨院に対して疑念や不信感を抱きかねません。
整骨院側にも面倒なことが起こります。
保険診療を行うと、月に1度レセプトという保険診療請求を行うのですが、これが厳しくなったのです。
患者さんからすれば
肩なら「肩」
腰なら「腰」
など、1箇所しか考えないのでしょうが、先生からすれば関連する筋肉の部位などを「捻挫」「挫傷」などの専門用語もきちんと書いて提出しなければいけないので、これがまた大変なんです。
ですので「肩」としても「部位数」に換算しますので「何部位」という計算方法になります。
これが厳しくなったのです。
少しでも記入が甘く提出すると返戻といってそのまま戻ってきてしまい「不支給」となってしまいます。
そうなると再度「再提出」しなければならなくなります。
このように保険請求が厳しくなり「自費治療」に移行する整骨院が増えたと言っても過言ではありません。
それ以外にも原因があります。
きちんと怪我での保険使用でも場合によってはとてもうるさい会社の健康保険組合もあります。
大手の会社(企業)だと社会保険で会社の健康保険組合というのが存在します。
このような組合が、たとえ怪我であっても整骨院・接骨院での治療は保険は支払わないと整骨院・接骨院に圧力をかけているのです。
要は「整骨院ではなく整形外科(病院)に行きなさい!」と。
でも整形外科に行って散々待った挙句、5分そこそこの診療で湿布と薬だけ出されても困りものですし、先生が治しているわけではないし(要は薬出すだけでしょ!)、でも健康保険組合は行くなら病院に行けと言っているのです。
このような要素が自費治療が増えた要因と言っても過言ではありません。
これは歯科業界でも同じですが、
先生が「本当の治療、理想の治療を追求したら保険診療では無理」と声を揃えて言うでしょう。
例えば、虫歯。
削って金属を詰めて。
これは決して虫歯が治ったわけではありません。
例えば根管治療。
死んだ歯を口の中に残す。
痛みが引いたら「治った」と思う患者さんが多いですよね。
保険診療であれば「パラジウム合金」、水銀や鉛が含まれている「アマルガム」などの体に有害な金属も平気で国は使用することを推奨しています。
治すわけではなく「処置」として行うもの。
これが保険診療なのです。
でも、多くの保険診療に頼っている先生は「保険診療が無くなったら食べれなくなるじゃないか!」と言うかもしれません。
自由診療(自費治療)について
「あそこの院はやたら高い自費を勧めてくる!だから儲け主義なんじゃないか??」
これは大きな間違いです。
あなたのその症状に対して保険診療ではすることができないからです。
もし患者さんが保険診療を目的を間違って使ったらどうなるでしょう??
「国に返還」しなければいけません。
ご注意ください。
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