交通事故の後遺障害について

交通事故むち打ち むち打ち

交通事故を受けてしまった場合、直後には治療と医師による診断のために病院に足を運ぶと思います。
事故の後、当日〜翌日〜と痛みが出た。
みなさんも「むち打ち」などの言葉は聞いたことがあると思います。
これは事故による衝突などからくるものがほとんどで、事故を受けた方には良くある症状だと思います。

これを「後遺症」といい、「後遺障害」とは全く別に扱われます。
後遺障害は後遺障害等級が認定されたものを【後遺障害】と言います。

このように、交通事故には様々な難しい用語がありますので覚えるのはとても大変です。

後遺症と後遺障害は似ているけど違う

専門用語満載の後遺障害の難しい説明はネット上にたくさんありますが、噛み砕いて「後遺障害」とはどんな状態なのかをわかりやすく説明すると、後遺障害等級が認定されたものを言います。

「交通事故の影響による精神的・肉体的なケガが、事故後一定の期間治療を受けても現時点で良くも悪くもない状態。(これを症状固定と言います)

だけども明らかにその精神的・肉体的なケガなどの症状が交通事故との関連性があると医学的に認められ、労働能力が損失したり低下したと判断された場合」
のことを言います。

この範囲を「自動車損害賠償保障法施行令」に当てはめるのです。

これが「後遺障害」のざっくり解説です。

上記の説明の様に、【後遺障害】には等級が定められています。

後遺障害の程度は等級は1〜14級で分かれていて「損害賠償請求」の対象になっているのです。症状が重いものが1級、軽いものが14級という具合になっています。

自動車損害賠償保障法施行令とは?
【等級1〜14級と保険金額の解説】
参照=自賠責保険(共済)における後遺障害の等級と保険金額

交通事故の後遺症とは?

交通事故での後遺症についての説明です。
一般的には交通事故後に一定期間医療機関などに通院し治療を行なったが回復が見込めない状態(肉体的・精神的)で症状が残っている事を言います。

知識や感覚に開きがあるという問題

症状固定って何?って思う方は多いかもしれません。
私も実際に体験した事があるのですが、交通事故を受けた被害者の方と保険会社の担当者との知識と感覚の違いがあるとおもいます。
実体験も含めて「症状固定」とはどう言う意味か?というのを簡単に解説したいと思います。


私自身が実際に事故を受けた側(被害者)で、保険会社の受付担当者はいつも電話だけ。

一度も顔を会わせたこともない人です。
早く事案を解決したいのか、時期早々に保障を打ち切ろうとしてきたことがありました。

それはちょうど事故後1ヶ月半〜2ヶ月くらいの時でした。
「お身体の具合はいかがですか?」と言葉では気遣ってはくれるものの、「いつ頃まで整骨院に通われるご予定でいらっしゃいますか?」と毎回聞いてきます。
3日〜1週間に一度は必ず電話が掛かってきます。


確かに保険会社の担当者からすれば、たくさんの案件を抱えていることでしょうから、どうしても事務的な物言いになってしまうのですね。

最初は極端に整骨院に通うことを嫌がるような言い方をしてくるところから始まって、案に「早く通院をやめてくれないかなぁ」と言いたそうな雰囲気を漂わせ、まるで担当者の口から出てくる言葉と本心がまるで真逆のような感覚です。


これが当たり前だと、無知の被害者は交通事故による症状が残っていても『症状固定』にして早くに通院を打ち切られてしまう可能性があります。

「症状固定」とは保険会社側が決めた「賠償はもう終わりですよ〜」という意味でもあり、医学的見解で言えば、「治りそうで治らない」「良くなったり悪くなったり」の状態のことを言います。


【症状固定とは?】


保険会社の担当者からは「症状固定ですよ!」とか言葉ではその意味を教えてはくれません。
後から「後遺障害診断書」という書面が送られてきた時に分かります。
実際に「そのような事が症状固定なんだな」と患者さんがやってみなければ分からないのです。


私の場合は休業補償などの算定が難しかったので最初から損害保険会社の担当者と保険会社の専属弁護士の2人と交渉を行う状況でした。

傷害認定の等級は時間の兼ね合いや、手続きが面倒かと思い行わなかったですが、症状固定後に数ヶ月通院する範囲も含めて交渉し慰謝料に加算してもらいました。

【ポイント】
これは私個人の私見ですが、意外と保険会社の担当者だけよりも、保険会社の専属弁護士が出てきてくれた方が、こちら側の要望をきちんと聞いてもらえるかもしれません。

症状固定後は「後遺障害」の領域に入るので、明らかに交通事故による後遺症がある!と等級の範囲内に当てはまれば(等級認定されれば)損失利益や後遺障害の慰謝料が症状固定後も請求できるのです。

症状固定までの流れ