接骨院・整骨院とは?

整骨院、接骨院とはどんなところ?何をするところ?というのを詳しく解説します。

整骨院や接骨院は、「骨を接ぐ」という漢字の通り、『ほねつぎ』=「接骨院」という名称が使われ、現在は整える=「整骨院」と両方の名称が同じ意味として使われており、「柔道整復術」という日本の伝統医学としての位置づけになっています。

「整骨院=接骨院」は呼び方は違いますが同じです。

よって、病院では「治療」として扱われますが、整骨院・接骨院では「施術」という言葉が使われ、このように区別されています。

・整骨院・接骨院の先生が持っている資格は?
・整形外科(病院)と整骨院・接骨院の違い
・マッサージ屋やほぐし屋との違い

を簡単に解説したいと思います。

どのような資格を持っているの?

整骨院や接骨院の先生は主に「柔道整復師」という資格を持っています。
この整骨院、整骨院の開業を届けるにあたっては、この「柔道整復師」という国家資格を持っていなければいけません。
厚労省認可の医療系大学や専門学校で生理学や解剖学を学び、卒業し、国家試験を受験し合格して初めて「柔道整復師」の資格が与えられます。

鍼灸は、「鍼灸(はり・きゅう)」、「按摩(あんま)」、「マッサージ指圧」の3つで構成され、鍼灸師のみ取得している場合と、鍼灸あんまマッサージ指圧師と鍼灸師の両方の国家資格を取得しており、どちらも鍼灸院として開業することができます。

院の名称が「鍼灸接骨院」「鍼灸整骨院」となっている場合は鍼灸治療の届け出を行なっているので両方の施術を行うことができるということです。

柔道整復師と鍼灸師の国家資格の両方を持っている施術者が開院している場合もあります。

整形外科などの病院との違いは?

整形外科は病院でお医者さん(医師=Dr.)が治療を行います。
整形外科などの病院にはパノラマレントゲン、CT、大きな病院だとMRIなども備えている場合もあります。
検査や診断を行い、注射、投薬、外科的治療を行う事ができます。

整形外科などで行われるのは主に西洋医学がメインで、整骨院・接骨院は東洋医学に基づく考え方の違いがある様に思います。
整形外科ではあまり行われない手技療法に特化したのが接骨院や整骨院と言えると思います。
現在は、西洋医学の考えも取り入れた施術を行う所も増えて来ました。

《解説》

接骨院(せっこついん)とは、柔道整復師が日本の伝統医学の1つである柔道整復術を行う施術所。
整骨院ほねつぎとも呼ばれる。
接骨院での医療行為を「施術」という。
WHOは「世界各国の伝統医学と法的地位」レポートにおいて、「Judo Therapist(柔道セラピスト)」と定義している。
挫傷・不全骨折・捻挫・打撲・骨折・脱臼等の治療を行っているが、医師の同意の元での骨折・脱臼は応急の場合を除き医師の同意(口頭でよい)が必要。
骨折・脱臼に対する柔道整復師の施術は、柔道整復等営業法第一条の規定によって定められ、理論上医師法第十七条に所謂「医業」の一部とみなされている。
病院ではないので病院と比べると医療行為や健康保険の適用に制限がある。

参照サイト・引用)ウィキペディア 接骨院より

”https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A5%E9%AA%A8%E9%99%A2#.E6.B2.BB.E7.99.82.E6.99.82.E9.96.93″

接骨院・整骨院と「マッサージ屋」「整体」は何が違うの?

整骨院・接骨院とマッサージ屋は何が違うのでしょうか?
わかりやすく説明したいと思います。

一般的に「マッサージ」というと、肩や背中を揉んでもらったりほぐしてもらったりをイメージしますよね。
マッサージ整体
分類すると、
「ほぐし」、「ストレッチ」「カイロプラクティック」「整体」「リラクゼーション」系などに分類されます。

最近は、「60分2,980円」などの安さを売りにした看板もたくさん出てますね。
こうしたほとんどの店舗は「自由診療」なので保険診療を行うことができません。

ほぐし系などは「民間資格」なので、各自が勉強しているとは言えど柔道整復師、鍼灸あんまマッサージ指圧師などの国家資格を持っている方とは知識も扱いも、できる範囲も異なります。

もちろん整骨院・接骨院での保険診療は使うことのできる範囲と状況が限られています。

「診療」と書きましたが、厳密にいうと医者が行うような「診療」と「施術」は区別されています。

医療に近い方が整骨院・接骨院と言えば分かりやすいのですが、俗に言う整体マッサージも「施術」とか「マッサージ」という呼び方なのでイメージは一緒になってしまいます。

厳密に言うとマッサージは同じマッサージでも違うと思います。

整骨院・接骨院の看板でも「整体」や「マッサージ」という打ち出し方をしていますので一緒に考えてしまう方も多いかもしれませんが、「慰安目的のマッサージ」か「医療根拠に基づくマッサージ」かどうかの違いがあると思います。

それともう1つ違いを挙げるとすると、
整骨院・接骨院との違いは、「国家資格者が行なっているか」の違いで、専門学校や大学で生理学や解剖学をみっちり勉強して筋肉、筋(すじ)、筋膜や骨の構造から仕組み、可動域などを熟知しています。

もちろん例外もありますが、
「ほぐし」、「ストレッチ」「カイロプラクティック」「整体」の店舗に柔道整復師や鍼灸あんまマッサージ指圧師、鍼灸師の国家資格取得者が勤務している場合もあります。

よって、
根本から治したい!と考えている方は、知識と技術がある「整骨院・接骨院」を探して行くことをお勧めします。

ほぐしたい!一時の気持ち良さ!などリラクゼーションや慰安を主に「揉まれ心地」を考えている方は「整体マッサージ屋」「カイロ」「ストレッチ」の方が向いているかもしれませんね。

ただし、「整体マッサージ」や「カイロ」「ストレッチ」で行なっていることのほとんどは「整骨院・接骨院」で出来るので、そのところをお忘れなく。

「マッサージ屋さん」などで調子が悪くなった、逆に身体を痛めてしまった場合はもちろん自己責任です。

整骨院・接骨院での保険診療の範囲

整骨院や接骨院では「柔道整復師」が院の責任者となり、急性の怪我などの場合において保険診療を行うことができます。
ぎっくり腰や捻挫など、運動会などで足をひねった、重い荷物を持って腰が痛くなったなど、いつ?、どこで?の原因がはっきりしている場合などは健康保険での受診が可能となります。

あと、慢性的な症状については意見が分かれるところで、その判断はとても難しいので整骨院・接骨院の先生に保険診療が可能かどうかの相談するのが良いかと思います。

ただし、慰安目的やリラクゼーション目的のマッサージでは健康保険を使うことは出来ません。

「整体マッサージ屋さん」、「リラクゼーション」のような上記の「マッサージ」という言葉の括りで普通の方はすべて一緒にしてしまうかもしれませんが、筋繊維や筋膜、骨の仕組みなどを学校で習い熟知した先生が行う施術とは全く別物と考えるのが良いかもしれません。

整骨院・接骨院は「保険のマッサージ屋」ではない

過去にワンコイン(500円)でマッサージを謳い文句にして、次回は保険証をご持参ください!と言われる整骨院に行ったことがあります。
保険のマッサージを売りにした整骨院が今でもまだ多く残っています。

編集長の私は医療関係の人間なので、保険請求などの仕組みをある程度把握していますので、「自費で通うので保険証は持ってきません!」とハッキリ言いました。

そうすると先生は、「安くなるんですよ!」と言うではありませんか!!

分かりやすく説明すると、怪我をした事にして腰痛や肩こりなどのマッサージ分を保険請求するのです。
患者さんは窓口では500円払うだけで良いのです。

このようなシステムです。

整骨院・接骨院は怪我を部位数で保険請求するのですが、何部位で請求しているかというのは患者さんはその場では分かりません。
健康保険であれば、後日どれくらい病院で治療費を使ったか健康保険組合から書面が届くと思いますがそれを見なければ分かりません。

最近は、正しく怪我で健康保険を利用しているかどうかの確認が患者さんに書面で届きます。


まあ、この書き方には内容が難しすぎるという問題がありますが。
本当に怪我で通っていたとしても一般の方には肩とか腰とかしか書けません。
まあ、この場合は整骨院・接骨院に持っていくのが良いかもしれません。

ローラーベットやただ単に電気を流しただけでは良くならないので、本当に治したい方は治療意識や技術の高い整骨院・接骨院に通うのがベストかもしれません。

もし、慰安目的やリラクゼーション目的で健康保険のマッサージを利用した場合、患者さんは「後日返納」か「全額自費払い」をしなければいけなくなるかもしれませんので注意が必要です。